ホワイトハウスでドナルド・トランプ大統領(当時)と面会する、メキシコのアンドレスマヌエル・ロペスオブラドール大統領。取り引き的な関係性を受け止め、トランプ氏との関係構築をかじ取りした=2020年7月、ニューヨーク・タイムズ

’Time, Patience, Cold Blood’: Mexico Prepares for a Potential Trump Win

 メキシコの首都メキシコシティー。そこでは今、大量の不法移民の強制送還に備え、トランプ氏のインタビューが読み込まれ、交渉のテーブルにつくときのための政策案づくりがすすんでいる。

 メキシコでは来月のメキシコ大統領選挙に向けた準備が進んでいるが、それと同時に、政府高官や選挙の陣営幹部たちは、別の投票にも備えているのだ。ドナルド・トランプ氏を大統領職に返り咲かせる可能性のある米国の大統領選だ。

 前回トランプ氏が大統領に就任したとき、彼の勝利は同盟国の多くを驚かせた。その際には、彼の恫喝(どうかつ)的な外交に適応せざるを得なかった。今、彼らはトランプ氏の勝利が、ジョー・バイデン大統領が正常化を試みてきた関係をどのように変容させるかを予測する時間があり、激変に備えて猛烈な勢いで準備を進めている。

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メキシコからの不法移民の問題は、トランプ氏が大統領誕生の背景にありました。再びトランプ氏が誕生しようとしている中で、いまメキシコではどんな備えが進んでいるのでしょうか。

 一部の人々にとっては、前回…

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