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フジテレビ本社=2025年3月31日午後1時9分、東京都港区台場2丁目、菊池康全撮影

 フジテレビの一連の問題をめぐり、同社と親会社フジ・メディア・ホールディングスが設置した第三者委員会が、フジのアナウンサーだった女性が元タレントの中居正広氏から「性暴力を受けた」と認定した。女性は朝日新聞の取材に対し、1日、代理人弁護士を通じてコメントを出した。

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 女性は「ほっとしたというのが正直な気持ち」としながらも、中居氏とフジテレビ側のやりとりなどについて調査報告書で初めて知った事実も多いとし「やり切れない気持ちになっている」としている。

 報告書では、女性がフジのアナウンサーだったと明らかにした。女性は2023年5月、同社の編成局幹部の誘いで中居氏との複数人での会食に参加。その2日後の6月2日に中居氏に誘い出された2人だけの食事会で性暴力被害を受け、「業務の延長線上」で被害が発生したと認定した。

 コメントの全文は以下の通り。

 昨年12月に本事案が週刊誌等で報道されてから、ネット上などで事実でないことを言われたりひどい誹謗中傷をされたりすることが続いていたので、昨日第三者委員会の調査報告書が公表されてその見解が示され、ほっとしたというのが正直な気持ちです。非常に短い期間で、また、守秘義務のために当事者からの情報収集が制約される中で、本事案の経緯を含む事実関係の把握や原因分析を行おうと尽力された第三者委員会の皆さまには敬意を表します。

 他方で、本事案後の中居氏と編成部長であったB氏とのやりとりやフジテレビの当時の港社長らの対応など、この調査報告書で初めて知った事実も多く、改めてやり切れない気持ちにもなっています。

 私が受けた被害は一生消えることはなく失ったものが戻ってくることはありません。このようなことがメディア・エンターテインメント業界だけでなく、社会全体から無くなることを心から望みます。

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