アイヌ民族の遺骨3体が、保管されていた英国のエディンバラ大学から返還され、3日、北海道に帰った。白老町の「民族共生象徴空間(ウポポイ)」内の慰霊施設に納められ、神に祈りを捧げる儀式「カムイノミ」が催された。
「ようやく迎えにこられた」。英国で4月30日、遺骨を受け取った北海道アイヌ協会の大川勝理事長は、その時の心境をそう振り返る。
「(遺骨は)我々の同胞で先祖。きちんと生まれ育った地方に連れ帰って、尊厳ある慰霊をしたいという思いでいっぱいだった」
内閣官房アイヌ総合政策室によると、遺骨はエディンバラ大の解剖学博物館に保管されていた。全て頭骨で、所蔵品の目録にはそれぞれ「Urakawa」、「Okoshi」(えりも町付近の旧地名)、「Kushiro」とローマ字で表記があった。浦河町、えりも町、釧路地域に由来するとみられる。
それぞれの遺骨は、道内の返…