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 茨城の県央部の笠間市は栗と焼き物の里だ。

 その二つの魅力を掛け合わせた器が、29日から始まる陶器市「笠間の陶炎祭(ひまつり)」で披露される。

 江戸時代から伝わる笠間焼は、関東地方で最も古い歴史を持つ焼き物とされる。1992年には国の伝統的工芸品に指定され、現在は300人近い職人が作陶に励む。毎年ゴールデンウィークに開かれる陶炎祭は、多くの買い物客でにぎわう。

焼き物にも「ブランド化」必要

写真・図版
栗灰を使った釉薬を開発した吉田博和さん(左)と、開発した釉薬で作ったカップを手にする陶芸家の酒井敦志之さん=2025年4月22日、茨城県笠間市笠間、羽賀和紀撮影

 しかし、職人のなり手を育てる県立笠間陶芸大学校の寺門秀人副校長には積年の悩みがあった。

 それは、笠間焼が細かいルー…

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