在シリアのイラン大使館がイスラエルによるとみられる空爆を受け、イランの革命防衛隊准将ら7人が死亡した事件で、米ブルームバーグ通信は10日、イスラエルに対するイランの報復が「差し迫っている」と、複数の諜報(ちょうほう)関係筋の情報として報じた。両国の指導者らからも互いを威嚇する発言が相次ぎ、軍事的な緊張が高まっている。
ブルームバーグ通信は、イランや中東各地の親イラン勢力によるミサイルやドローン(無人機)を使った大規模な攻撃を米国などが予測していると報道。高精度のミサイルを使った攻撃が数日内にも行われる可能性があるとも伝えている。
民間施設でなく、イスラエル国内の軍や政府関連の施設が標的になる可能性があるとし、イスラエルとイスラム組織の間で続いてきた紛争を大幅に拡大させることになると警鐘を鳴らしている。
ロイター通信によると、ドイツのルフトハンザ航空は「中東における状況」を理由に、イランの首都テヘランを発着する航空便の運航を停止することを決めた。停止期間は「おそらく11日まで」としている。同社はロイターに「中東情勢を常に注視し、当局と緊密に連絡を取り合っている」と説明しており、イランによる報復の可能性が判断の背景にあったとみられる。
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