ムンバイのワーリー地区に残る紡績工場跡と、背後にそびえる高層ビル群=2024年4月10日、ムンバイ、伊藤弘毅撮影
  • 写真・図版

 立ち並ぶタワーマンションや高層ビルの足元に、樹木が生い茂る広大な空き地がぽっかりと広がる。商都ムンバイで、外資系企業のオフィスやショッピングモールが集まる「ワーリー地区」。住友不動産が複合都市開発に挑んでいる場所だ。

インド総選挙ー9億7千万人が託す未来

拡大を続けるインド経済に、日本企業はどう挑んでいるのか。総選挙を前に、現場を訪ねました。

  • 【連載初回はこちら】「宇宙から見える」砂漠に再エネ発電所 二つの難題解決目指すインド

 「もとは、財閥企業の紡績工場でした」。住友不動産の現地法人代表、川原弘敬さん(50)が説明する。隣では、有力財閥「ビルラ」の関連企業が建設工事を進めている。

 工場閉鎖で遊休地となった約8万平方メートルの土地を、住友不動産は467億ルピー(約795億円)で取得。2030年代に複数の超高層ビルを含む施設を開く計画で、土地取得費を含む総事業費は約5千億円を見込む。

国内中心の企業が「東京に次ぐ事業地」にムンバイを選んだ理由

 同社は国内の都市開発を得意…

共有
Exit mobile version