6月1日、アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)で演説する米国のオースティン国防長官=ロイター
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 オースティン米国防長官は1日、シンガポールで開催中の「アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)」(英国際戦略研究所主催、朝日新聞社など後援)で演説した。「インド太平洋地域の新たな結集」と題し、地域で影響力を増す中国への対抗を念頭に、同盟国や友好国との防衛協力を深めて地域に関与する姿勢をアピールした。

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 南シナ海で中国船によるフィリピン船への衝突などの危険行為が相次いでいることをめぐっては、オースティン氏は「フィリピンは危険な嫌がらせに直面している」と非難した。

 また、米国がフィリピンや日韓などと軍事演習をはじめとする防衛協力を深化させてきたとし、二国間の同盟関係を結ぶ従来の「ハブ・アンド・スポーク」型の同盟政策に対し、同盟国・友好国が相互に結びつきを強める「新たな結集」を進めたと説明。「インド太平洋における安全保障の新時代」を迎えたと語った。中国による威圧的な行為との違いも強調し、米国と同志国の結集は「いじめや威圧ではなく、主権国家の自由な選択だ。共通の利益と価値観を元に善意で団結している」と語った。

 また、「インド太平洋は依然…

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