大阪・関西万博の英国館で15日、ウクライナの万博参加を記念するイベントが開かれた。ウクライナの識者らが登壇し、他の海外館の代表ら約100人に向け、ロシアの侵攻下にある社会や経済のいまについて語った。
イベントは2部構成で、1部では価値観について議論。哲学者のナタリヤ・クリウダ氏は「ウクライナは、民族的な文化に加えて、言論の自由や法の支配といった規範を重んじることで成り立っている」などと語った。
元日から秋の暮れに思いをはせているとする松尾芭蕉の句を紹介し、「私たちは毎朝、この戦争の終わりに思いをはせている」と声に詰まる場面もあった。
経済がテーマの2部では、テチャーナ・ベレジュナ経済副大臣が「ウクライナ全土が戦火の中にあるとの誤解がある。攻撃は続いているが西部は比較的安定していて、ビジネスも活発だ」などとし、日本企業の投資にも期待していると述べた。
■「万博は対話を生む機会」と…