自由に学び、表現し、平和に暮らせること――。そんな憲法に込められたメッセージを伝える「大阪憲法ミュージカル」が今年、3年ぶりに開かれる。市民参加型のミュージカルで、弁護士らでつくる実行委員会は22日にオーディションを開き、出演者を募る。
戦後80年の節目となる今作は沖縄を舞台にした。タイトルは「キジムナー」。ガジュマルの木にすむと伝えられる精霊の目を通じて、20万人もの命が失われた沖縄戦を描き、平和に向けた憲法の役割を問い直す。
2017年に別団体が埼玉県で披露した作品だが、今作には沖縄をめぐる最近の動向も採り入れる。米軍普天間基地の辺野古移転や、「ひめゆりの塔」の展示内容を政治家が「歴史の書き換え」などと述べたこと――。
大阪憲法ミュージカルは大阪弁護士会の有志が08年に始め、今回で8回目。これまでアフガニスタンで人道支援をした中村哲(てつ)医師や、フィリピンで旧日本軍の慰安婦となった女性を描いた物語を取り上げてきた。
公演は12月7日と20日、最大100人の出演者を募る。実行委員長の田中俊弁護士は「世界で戦禍がやまない今こそ、恒久平和をうたった憲法が投げかけるメッセージを一緒に考え、演じてほしい」と呼びかける。
オーディションは午後1時~5時、大阪市立阿倍野市民学習センターで。レッスンは8月から毎週土日。申し込みはウェブページ(https://osakakenpomusical.amebaownd.com/)から。問い合わせは事務局(090・8933・0916、[email protected]
)。