DMG森精機は、日本とドイツを主要拠点に、大企業からスタートアップ(新興企業)まで幅広い取引先に工作機械を供給するメーカーです。企業の設備投資は景気のバロメーター。近ごろの円安は、産業にどんな影響を与えるのでしょうか。森雅彦社長に聞きました。
主要100社景気アンケート
朝日新聞の「主要100社景気アンケート」で、各社の経営陣にインタビューした内容を随時配信します
――最近の為替の動きを、どうみていますか。
「ずっと160円だったらいいんです。ところが、コロコロ変わる。すると、ユーロ、ドル、円ベースの定価表を変えないといけない。1億円のものが1億2千万円になったり、8千万円になったり。為替に合わせて適切な利益を得ようとすると、アジャスト(調整)には1~2年かかる。対して為替の変動は一瞬にして起こる。値動きでもうけるトレーダーにとってはいいかもしれないが、製造業や一般消費者には大変です」
円安は「教科書通り」
――為替の変動が大きいと、企業の設備投資にも影響がありますか。
「あります。ものすごく。誰…