二つの国にルーツを持つゆえに受けた視線、感じた様々な思いがある。「決めつけないでほしい」。そんな気持ちを込めて作文をつづり、タイトルを付けた。
2024年度の全国中学生人権作文コンテストで「ハーフだからなんだ」が法務省人権擁護局長賞に選ばれました。背景にはどういう経験があったのでしょうか。
《私はフィリピンと日本のハーフで、幼いころにフィリピンに1年住んでいました》
福岡県行橋市立泉中学校2年の福島ソフィアさん(14)は日本で暮らして13年になる。1歳になるまで母親の祖国フィリピンで育った後、家族で日本に住む。父親は日本人。福島さんは日本国籍を持つ。
「自分のルーツは他の人とちょっと違う」と、物心がついたころには何となくわかっていた。「ハーフだから」と言われて経験したこと、感じたことがある。作文は「どっちかと言うと苦手」だが、昨年の夏休みに、言葉にして書いてみようと思った。
小学4年の頃から、友だちに幾度となく言われたことがある。
「ハーフだから英語話せるよね」
《私にとっては少し困った質…