隅川銀さん(教育学部4年)らのチームがポスターセッションで披露した「ババ抜き必勝法」=2024年6月6日、松山市文京町、戸田拓撮影
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 トランプゲームの「ババ抜き」でジョーカーのババを持っているとき、自分の手札のどこに配置するのが有利か――。愛媛大学で、学生らがユニークな研究課題を大学側に提案して実行する「プロジェクトE」の昨年度の成果が今月、学内で開かれた発表会で披露された。

 小・中学校教員を目指す隅川銀さん(教育学部4年)らのチーム5人は、ババ抜きをきっかけに「人が手に取りやすい物の配置」を調べた。

「カード引いて」試行重ねる

 メンバーはトランプを手に学内や市内の公園、小学校の放課後児童クラブなどに出没。出会った相手に、手札の枚数を変えながら、「好きなカードを引いてください」と呼びかけ、地道に実験データを積み上げた。

 その結果、相手が右手で引く人の場合、手札が3枚のときは引き手から見て最も右、4枚だと右から2枚目、5枚だと中央が選ばれる頻度が高かったが、いずれの枚数でも引き手から遠い一番左に位置するカードが最も取られにくかった。

 「ババを狙って引いて」「ババを避けて」と指示した場合も、最も左のカードを避ける人が多かった。

 結果を踏まえ、チームは「ババ抜き必勝法」として二つの戦略を提案した。

 相手の利き手が右手の場合…

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