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新しいソファの組み立てをする小浦詩さん(右端)と高校生たち=2024年4月2日、石川県輪島市の「わじまティーンラボ」、上野創撮影
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 能登半島地震で被害を受けた石川県輪島市で、子どもたちが自由に過ごせる「居場所」が修復を終えて3月に再開し、にぎわっている。家々が倒壊し、多くの被災者が避難生活を続ける街で、子どもたちが安心して遊んだり、しゃべったりできる空間になっている。

 4月3日午後3時すぎ、ビル2階の「わじまティーンラボ」には小学生から高校生まで13人がいた。テーブルでは小学生の男の子たちがゲーム機で遊び、ソファでは女の子たちがスマホのカメラで撮り合っている。

 机で数学の宿題をしていたのは、高校2年の伊藤暉人(あきと)さん(17)。自宅は断水中のため父親の菓子店の2階で寝泊まりする。地震が起きた元日は金沢市にいて、そのまま母親の実家に身を寄せた。3月に輪島市に戻ると、町は一変していた。「よく遊びに行った友人宅が焼けたりして町の風景がすごく変わってしまった。寂しい」

 それでもラボに行けば友達と会えて、地震前から知る事務局長の小浦明生さん(41)が迎えてくれる。伊藤さんは「ラボの雰囲気が変わっていないのは救いです」と言う。

 一緒にいた友人(16)は自宅周辺が損壊し、避難所で暮らす。今年はバドミントン部でがんばるつもりだったが、体育館が損傷し使えない。「輪島を離れる友達もいて、苦しいことが多い」。ラボの音楽室でドラムをたたくと気分が少し変わるという。

 ラボは市所有のビルにあり、NPO法人「じっくらあと」が日本財団の支援を受けて運営する。2年前、理事長で小児科医の小浦詩(うた)さん(42)らが「中高生が立ち寄って明日へのちょっとした希望を持てる場」として開いた。夫の弟、明生さんが県外から戻り、事務局長に就いた。

 より楽しめる施設を目指して…

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