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2016年2月23日、スペイン・バルセロナで開かれたイベントで講演をするテレグラムCEOのパベル・ドゥロフ氏=ロイター

 フランスで逮捕された通信アプリ「テレグラム」の創業者で最高経営責任者(CEO)のパベル・ドゥロフ氏が所有するiPhone(アイフォーン)の通信内容を、フランスとアラブ首長国連邦(UAE)の諜報(ちょうほう)機関がハッキングしていたことがわかった。米紙ウォールストリート・ジャーナルが報じた。

 同紙によると、フランスとUAEは2017年、「パープル・ミュージック」のコードネームでハッキングを共同で実施。過激派組織「イスラム国」(IS)が、メンバーの勧誘や攻撃計画にテレグラムを使っていることを、両国が懸念したためだという。

 8月24日夜に、パリ郊外の空港で起きたドゥロフ氏の逮捕劇は、ハッキングしたスマートフォンの情報を利用したものではない、と同紙は伝えている。

 フランスの警察は、児童ポルノ画像の流布など違法な投稿を監視・削除する作業(コンテンツ・モデレーション)を運営者として怠ったことが組織犯罪の共謀に当たるなどとして、ドゥロフ氏を逮捕した。(ブリュッセル=牛尾梓)

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