Smiley face

 発売から90年超の歴史がある、ロングセラーのビスケット菓子「ビスコ」。ロゴに使われているシンボル「ビスコ坊や」が今春、20年ぶりに刷新された。現行のビスコ坊やは5代目。その姿の変遷は、商品を取り巻く時代背景を反映してきた。販売・製造する江崎グリコ(大阪市)の担当者に、今回の進化のわけを聞いた。

 ビスコは1933(昭和8年)、まだ栄養不足が問題になるような時代に、「子どもの健やかな成長」をうたった、酵母入りのクリームサンドビスケットとして誕生した。

 当時の箱の裏面には、ビスケットを手にほおをふくらませて、ほほ笑む男の子が描かれている。白い襟付きのシャツに、しま模様のネクタイを締め、かっちりとした格好だ。同社創業者の江崎利一氏が、ドイツの菓子のポスターに着想を得て描かせたものだという。そのため、服装や顔立ちはどことなく洋風だ。

 51年からは赤い箱の表側に…

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