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参院予算委で、質問に対する答弁内容を確認する岸田文雄首相(中央)=2024年3月25日午前11時16分、岩下毅撮影

 長時間労働が常態化し、「ブラック霞が関」と呼ばれる官僚の働き方。最大の原因は、国会審議の答弁書の作成とされる。しかし、そもそも政治家が質問を政府側に事前通告し、官僚が作った答弁書を閣僚が読み上げるという国会審議のあり方に問題はないのか。

 6月19日の党首討論で、立憲民主党の泉健太代表は通常国会でのこれまでの論戦を振り返り、こう切り出した。「総理とやり取りしていて残念だったのは、なかなか本音が聞けない。それはどうしても答弁書を読んでいるというところが大きかった」。官僚任せの答弁ばかりで自分の言葉で語らない首相への皮肉だった。

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立憲民主党の泉健太代表(左)との党首討論に臨む岸田文雄首相(右)=2024年6月19日午後3時13分、岩下毅撮影

 国会審議では長らく官僚が事前に議員から質問内容を聞き取る質問取りをし、通告内容を元に答弁書を用意することが常態化。国会論戦の活性化を妨げ、官僚の長時間労働の要因になっているのが実態だ。

 内閣人事局が国会対応にあた…

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