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石田クリーニング末広店でリユース学生服を選ぶ人たち=2025年3月22日午前10時28分、松山市末広町、宮沢崇志撮影
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 4月は入学シーズン。物価高の影響もあり高校生らの制服も値上がりし、保護者を悩ませている。そんな中、じわりと広がっているのが学生服リユース(再利用)だ。愛媛県では、クリーニング店と子育て支援のNPOが連携し、効果を上げている。

 3月下旬の土曜日、松山市末広町の石田クリーニング末広店に、親子連れが次々と訪れた。お目当てはカウンターの奥に並ぶ「リユース学生服」だ。

 4月から済美高校に通うという女子生徒が、学生服の上着を合わせた後、値札を見て驚いた。「1500円……だって」

 松山中央高校に通う男子生徒は、母親と制服のズボンを探しに来た。最近、転んでズボンが破れたのだという。店内の試着室で試してみると、丈も腰回りもぴったり。「900円です」というレジの店員の言葉に、母親は「ありがとうございます」とつぶやいた。

 石田クリーニングの清本有策社長(55)は「世の中、お金がある人と生活に苦労する人の差が大きくなってきている気がします。学生服の出費が負担になっている人のお役に立てたらうれしい」と話す。

「新品の1割で販売」が目安

 同社は1953年創業で、愛…

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