来日中のウクライナ最高会議(国会)の議員2人が19日、東京都内で会見した。エネルギー施設などへの攻撃停止に関する米国とロシアの合意について、クリミア侵攻以降の停戦合意などがロシア側によって繰り返し破られてきたことに触れ、「ロシアの言葉を信用できたことはこれまでにない」と不信感をあらわにした。
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会見したのはハリーナ・ミハイリューク氏とオレフ・セミンスキー氏。日本の国会議員や政府関係者らとの会合のため来日している。
ミハイリューク氏は会見で、スマートフォンに届き続ける無数の空襲警報の通知を示し、「22分前にも警報があったばかり。私たちの家族を含むウクライナの国民が、シェルターで夜を過ごさざるをえない状況は、毎日続いている」と指摘。「プーチン大統領が平和を望んでいるとの兆候は一切見られない」と強調した。
一方、日本からの支援やロシアへの制裁については謝意を示した。被害の復旧や復興は停戦を待たずとも進める必要があるとし、「日本は地震をはじめ様々な災害からの復興で豊富な経験がある。多くを学びたい」と話した。セミンスキー氏も、米トランプ政権が国際開発庁(USAID)を通じたウクライナへの援助を停止したことを踏まえ、「特にエネルギー分野で(日本に)支えてほしい」などと述べた。