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口頭弁論後に報告集会を開いた大付楽洋さん(右から2番目)や代理人弁護士=2024年4月19日、大阪市北区、大滝哲彰撮影
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 大阪府泉南市の添田詩織市議(35)のヘイトスピーチで名誉を傷つけられたとして、大阪市のイベント制作会社が添田氏と泉南市に計2200万円の損害賠償などを求めた訴訟の第1回口頭弁論が19日、大阪地裁であった。添田氏側は出廷せず、請求を退けるよう書面で求めた。

 同社代表の大付(おおつき)楽洋(らくよう)さんは中国出身で、2008年に日本国籍を取得。13年に起業して音楽イベントなどを企画し、泉南市の事業も受託していた。訴状で原告側は、添田氏が同社を「中国系企業」と断定し、「中国共産党がバックの企業への公金支出には慎重を期すべき」などと、事実に反する発言をSNSや週刊誌などで繰り返したと指摘。「政治的言論」に名を借りたヘイトスピーチだと訴えている。

 この日、法廷に立った大付さんは「社会をより良くするべき政治家の立場でありながら、事実無根のヘイトスピーチを繰り返し、私や一緒に働く仲間、家族を傷つけている。政治を利用した人権侵害だ」と述べた。(大滝哲彰)

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