シスターフッド(女性同士の連帯)を描いた「Shirley シャーリイ」が、各地で公開中だ。短編の名手として知られる、「魔女」と呼ばれた米国作家、シャーリイ・ジャクスンの伝記小説を原作とする。ジョセフィン・デッカー監督は「2人の女性がお互いを通じて、自分の未知の部分を発見していく様を描きたかった」と語る。
奇怪な言動で、街の人々から気味悪がられているシャーリイ(エリザベス・モス)。作家としてもスランプに陥り、家に引きこもっている。そんな彼女の家に、夫の助手とその妻、ローズ(オデッサ・ヤング)が居候しはじめる。シャーリイは最初、ローズをいびるが、次第にローズから執筆のインスピレーションを得るようになり、2人の間に絆が生まれていく。
2人が仲を深める場面は、おとぎ話のような世界観が広がる。夜に暗い台所で酒をのみかわしたり、森の中で毒キノコかもしれないキノコを食べたり。カメラは揺れ動きながら2人を映す。
デッカー監督は、そうした2…