3月8日の国際女性デーにあわせて、障害のある女性の困難について特集した。きっかけは国連の女性差別撤廃委員会だった。

 アイヌ、被差別部落、在日コリアン、障害者、性的少数者、移民……。委員会は昨秋、日本政府に対し、マイノリティーの女性への複合差別を撤廃する努力を強化するよう勧告した。

 複合差別とは、複数の属性が絡み合って生じる社会的抑圧のことで、足し算ではない複雑さがある。「これは民族差別、これは部落差別などと切り分けていくと、残るのはマジョリティーの女性の課題だけになってしまう」。委員会に声を届けたNGO関係者にそう言われ、はっとした。

 そんな話をすると、ジェンダ…

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