Smiley face

(16日、第107回全国高校野球選手権神奈川大会3回戦、武相6―2住吉)

 3点を追う七回表2死二塁。雨の降りしきるなか、住吉の久保田隼太(3年)に打順が回った。

 これまでの2打席は凡退。「腰が引けていた。(ボールに)当たりに行く覚悟でいこう」。外角高めの直球に食らいつくと、打球は飛びついたセンターのわずかに横に落ちた。1点を返し、二塁に到達した。

 ベンチに向き、左手を胸に添え、右手の人さし指を突き出す。人気漫才師のギャグ「ゴイゴイスー」をして見せた。

 主将の小池飛和(3年)によると、久保田は「ずっと騒いでいるムードメーカー」。この日も、適時打と決めポーズでベンチを盛り上げた。

 直後の七回裏に3点を失い、突き放された。相手の校歌を聞くと、「本当に終わりなんだ」と涙があふれた。それでも気持ちを切り替え、「(決めポーズを)公式戦でできてよかった」と笑みを見せた。

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