英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は15日、関係者2人の話として、トランプ米大統領が今月4日にウクライナのゼレンスキー大統領と電話で協議した際、「モスクワを攻撃できるか」と尋ねていたと報じた。
- ウクライナが妥協できぬ「レッドライン」は
FTによると、トランプ氏はロシア第2の都市、西部サンクトペテルブルクへの攻撃の可否についても話題にした。ゼレンスキー氏は「絶対に(できる)。もしあなたが兵器を供与してくれれば、我々には可能だ」と答えたという。
キーウからモスクワは直線距離で約750キロ、サンクトペテルブルクは約1050キロ離れている。ウクライナ側はこれまで、最新型であれば射程が約1600キロに及ぶ米国製巡航ミサイル「トマホーク」の供与を要請していた。
トランプ氏はゼレンスキー氏と話した前日の3日、ロシアのプーチン大統領と電話で協議したが、会話の内容について「よくない」と語っていた。FTの報道は、トランプ氏がプーチン氏に強い不満を募らせていることを裏付けていると言える。