銃撃事件のイメージ

 トランプ前米大統領が狙撃された。11月の大統領選に立つ候補者の暗殺を試みる凶行は、選挙戦に向けた重要な舞台である共和党全国大会の直前に起きた。激しい党派対立に引き裂かれてきた米国社会に、新たな深い傷痕を残すことは間違いない。

 米メディアによると、容疑者は、集会会場外の建物の屋根の上からトランプ氏を狙撃したとみられる。事件前にライフル銃を持った男を目撃した、という証言も報じられた。警護態勢に不備はなかったか、政界から検証を求める声も上がっている。

  • トランプ氏銃撃後の動き・米社会への影響・リスク…識者が語る懸念

 複数の米メディアは、事件後に警護隊に射殺された男は、現場のバトラーから約70キロ離れたベセルパーク出身のトーマス・マシュー・クルックス容疑者(20)と特定されたと報じた。事件の動機はわかっていないが、米ABCは、単独で犯行に及ぶ類型の事件ではないか、とする当局者の当座の見立てを伝えた。

 連邦捜査局(FBI)の地元捜査官は13日夜の会見で、容疑者が警護隊に殺害される前、複数回発砲したことについて「驚くべきこと」と語った。警護態勢や、容疑者がどのように犯行現場に入れたのかなどを調査する、と説明した。

 AP通信は現場の写真や動画…

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