9日午後9時40分頃、道央札幌郵便局(札幌市東区)で、従業員から「レターパックが爆発した」などと通報があった。
警察や消防によると、当時、現場では郵便物の仕分け作業が行われていた。そのうちの一つから「シューッ」と音がして煙があがり、火が出たという。すぐに消火活動が行われ、けが人はいなかった。ほかの郵便物も無事だった。
レターパックの中にはリチウムイオン電池を使ったバッテリーのようなものが入っていた。「仕分け中に落下させた」という話もあり、衝撃が発火につながった可能性もある。
日本郵便北海道支社によると、道内では過去に郵便物などで同様の発火が起きたことはないという。
リチウムイオン電池の火災は増加
札幌市消防局によると、リチウムイオン電池はスマートフォンやモバイルバッテリーなど身近な家電製品に使われている。衝撃が加わると発火する恐れがあり、近年、火災につながる事例が急増している。10年前の2015年は1件だったが、24年は18件に上った。ごみ収集車やごみ処理場、住宅などで発生しているという。
市消防局予防課の担当者は▽衝撃を与えないようにし、熱のこもる場所では使わない▽純正品を使用する▽耐用年数を超えた製品は使用しない▽自治体ごとの廃棄方法を確認する――などの徹底を呼びかけている。