演奏を終え、記念写真の撮影に臨む水戸三の生徒たち=2025年9月13日午前10時18分、宇都宮市、斉藤勝寿撮影

 13日に宇都宮市の市文化会館で高校生の部B部門(小編成)が行われた、第31回東関東吹奏楽コンクール(東関東吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)。茨城県勢は6団体が出場し、3校が金賞を受賞した。いずれも東日本大会の出場はならなかったが、茨城県立水戸三高は2年連続の金賞と健闘した。

 茨城県立水戸三高は2年前に小編成に変更、それを契機に3年連続で東関東大会の舞台に立った。選曲も定番の吹奏楽曲とは異なる路線に。この日、出場団体のトップを切って披露したのは、日本を代表する作曲家・矢代秋雄の「交響曲」。繊細な幕開けから壮大なフィナーレまで、多彩な音色で観衆を魅了した。

 顧問の枝川孝行教諭は学生時代に吹奏楽の経験はなく、クラシック音楽などを学んできた。「音楽史に残る名曲に挑戦することは人生の財産になるはずです」

 今回の「交響曲」は、吹奏楽の著名な指導者で今春亡くなった根本直人さんが編曲したもので、変拍子が多用された難曲だ。斎藤美咲部長(3年)は「楽譜も雰囲気も今まで演奏した中で一番難しい曲でした。でも、それだけにみんなで話し合い、乗り越えた達成感があります」と話す。

 結果は2年連続の金賞に輝いた。枝川教諭は「難曲ゆえに演奏が可能かという出発点から生徒たちは必死に練りあげてきた。本番では突き抜けるようなエネルギーを見せてくれた」とたたえた。

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