日産自動車の経営難が、取引先の部品メーカーにも影を落としている。販売が落ち込んでいる日産は生産体制を縮小する計画を示しており、今後、取引先への注文は一段と細ることが見込まれる。日産を得意先としてきた企業では、生き残りに向けて日産や自動車以外の事業を模索する動きも出ている。
「事業環境は、最大顧客の日産の不振により、残念ながら逆風と言わざるをえない。このような環境下ではますます厳しい要求が(日産から)突き付けられる」
部品メーカー大手のヨロズ(横浜市)の平中勉社長は、5月末の決算説明会で厳しい表情で語った。本業のもうけを示す営業利益は前年比9割減の2億9800万円。純損益の赤字は、前年より100億円近く増えて134億円になった。
リストラの波、取引先にも
同社は路面からの衝撃を吸収…