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スリランカ航空の航空機=同社のHPから

 スリランカ航空が車いす利用者に対して、医師が記入した診断書の提出を事前に求めていたことが同社への取材で分かった。診断書には「他の乗客に、においや外見で不快感を与えそうか」などのチェック項目があった。同社は国土交通省などの指摘を受けて内規を変更し、関係者に謝罪した。

 同社によると、今年2~3月、国際協力機構(JICA)のプロジェクトに参加するため成田空港からスリランカへの直行便を予約した車いす利用者の男性が、診断書の提出を求められたことを受け、JICAが同社に抗議。同社は17日にJICAに謝罪した。

 国交省は障害者差別解消法に基づいて23年に航空事業者向けの指針を改定。「不当な差別的取り扱い」の例として、「航空旅行に関して特段の支障がない利用者」に対して診断書の提出を求めることを挙げている。同社は今後、「医療的ケアが必要な場合」を除き、車いす利用者に対して診断書の提出を求めないよう内規を変更したという。

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