朝日新聞のガザ通信員だったムハンマド・マンスールさんの写真展の会場入り口には、2015年に撮影された本人の写真があった=2025年6月14日、神奈川県海老名市、長島一浩撮影

 イスラエル軍の攻撃が続くパレスチナ自治区ガザで、3月に死亡した朝日新聞通信員のムハンマド・マンスールさんが撮影した写真展「ガザの記憶 色のない世界で色彩を探し続けた28年とガザ戦争の記録」が14日、神奈川県海老名市のえびな市民活動センターで開かれた。所属していたNPO「地球のステージ」と同市が企画した。

 ガザで戦闘が始まった2023年10月にガザ通信員となったマンスールさんの写真95枚が展示された。空爆で崩れた建物の近くで遊ぶ子どもたち、がれきの中からノートや鉛筆を見つけた少年、ロバに家財を積んで避難する人々など、戦下のガザで懸命に生きる人々の姿をとらえた写真に、来訪者はじっくりと見入っていた。

 東京都世田谷区の武田陽一さん(73)は「悲しいけど、信じられないような現実を知ることができた。ガザの外の世界に現状を伝えたい気持ちが伝わってきた」と話した。この日はあらためて「偲(しの)ぶ会」も開かれた。

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 写真展は海老名市役所でも18日から30日まで(土日除く)開かれる。入場無料。

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