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テレビドキュメンタリー「世界一きれいな言葉」のディレクターを務めたHTBの喜多和也さん=2024年4月12日、札幌市中央区のHTB本社、上保晃平撮影
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 音のない世界、そこには「手話」がある。まずは知ることから、触れることから、始めませんか?

 2月にANN系列で放送された北海道テレビ放送(HTB)制作のドキュメンタリー番組「テレメンタリー2024 世界一きれいな言葉」はそう語りかける。

 ディレクターを務めた喜多和也さん(28)に、制作の経緯や番組に込めた思いを聞いた。

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 ――取材や制作を始めたきっかけは?

 司法記者をしていた2022年、北海道札幌聾(ろう)学校に通う児童が道を相手取り、裁判を起こしました。幼い頃から使い慣れた「日本手話」による授業を受けられるようにしてほしいとの訴えです。

 取材を深めようと思い、自分でも手話を勉強し始めました。取材したい相手の母語が英語だったら英語を学びますよね。それと同じです。

 ――それまで手話には詳しくなかったんですか。

 小学生の頃、祖母と手話サークルにすこし通った思い出はありますが、ほとんど知らなかったですね。

 取材を通して、日本語と言語体系の異なる日本手話と、日本語の文法に合わせる「日本語対応手話」があると知った。日本手話しかわからない児童に対し、日本語対応手話で授業をするのはおかしいと思ったんです。

 ――今回の番組はすんなりと完成しましたか。

 最初は裁判を軸に作ったけど…

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