「暗黒啓蒙(けいもう)」と呼ばれる思想を展開し、大手メディアも軒並み特集を組むなど米国で急速に存在感を高めているカーティス・ヤービン氏。トランプ大統領は王のような存在になるべきだと述べ、民主主義を否定するような言説は物議を醸している。朝日新聞の取材に応じたヤービン氏は、外交面では米国の徹底した孤立主義を主張し、対日関係についても、旧来の米外交主流派とは全く異なる意見を述べた。
トランプ大統領は「王」であれ 「暗黒啓蒙」で注目の思想家は何者か
トランプ大統領は、王のような存在になるべきだ――。米国ではいま、民主主義を根幹から覆す考え方が一部の知識人の間で真面目に語られています。その核心にいる、カーティス・ヤービン氏。3時間を超える朝日新聞のインタビューに応じました。
――戦後の日米関係をどう考えますか。
「日本やドイツは米国の属州として複雑な関係を続けてきた。米国はこの関係から手を引かなければいけない。日米いずれから働きかけてもいい。日本は米国との戦略的デカップリング(切り離し)を始めるべきだ。(非対称な関係は)両国にとって有害だ」
「日本の従属は(敗戦後の)…