南米ペルーの首都リマを訪問中の石破茂首相は15日午後(日本時間16日午前)、中国の習近平(シーチンピン)国家主席と初めて会談した。両国の共通利益をめぐって協力する「戦略的互恵関係」を包括的に推進し、「建設的かつ安定的な関係」を構築することを改めて確認した。日中両首脳の交錯する思惑とは何か。
- 石破首相、習近平氏と初会談 日米韓では安保・経済の協力強化で一致
15日午後、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開かれているペルーの首都リマ。会談場所となった中国側宿舎のホテルでは、日中の国旗が並ぶなか、石破氏を待っていた習氏がわずかに笑みを見せながら右手を差し出すと、石破氏はその手を両手で握り返した。相手の片手に両手で握手をすることは優劣関係を示すことにつながる恐れもあり、外交儀礼上は避けられるが、「日本人の習慣として出てしまっただけだろう」(外務省幹部)。実際、石破氏は両手で握手をしている間、険しい表情を崩さず、習氏と目線も合わそうとはしなかった。
石破氏の表情は、厳しい日中…