102年前に発生した関東大震災で、「朝鮮人が略奪や放火をした」などのデマが広まり、多くの朝鮮人らが殺害された。今年も各地で朝鮮人犠牲者を追悼する式典が開かれるが、追悼文を寄せるどうか、自治体によって対応が分かれている。首長が追悼文を送ることは、どんな意味を持つのか。
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東京都墨田区の都立横網町公園では毎年9月1日、虐殺された人を含む朝鮮人犠牲者の追悼式が開かれている。歴代知事が追悼文を寄せてきたが、小池百合子知事は今年も送らない方針を表明。理由について8月の記者会見で「震災による極度の混乱のもとでの事象で犠牲となった方も含め、すべての方々を慰霊する気持ちを改めて表してきた」と話し、式典と同日の大法要で大震災の犠牲者を悼む考えを述べた。
これで、小池知事は9年連続で追悼文を送らないことになる。追悼式典を主催する日朝協会などの実行委員会は「看過できない深刻な問題」と抗議声明を出した。
一方、埼玉県の大野元裕知事…