中居正広さん=2020年、東京・六本木

 元タレントの中居正広氏の代理人弁護士が30日、フジテレビなどが設置した第三者委員会の委員長らに対して、調査手法などについて釈明を求める追加の文書を公表した。これを受け、被害を訴える女性の代理人弁護士は「女性に対する二次加害に他ならない」などとするコメントを出した。

 中居氏の代理人が公表した文書では、「性暴力」という言葉を用いたことなど4点について、改めて釈明するよう求めた。

 中居氏側は、第三者委が「2人の密室で何が行われたかが直接の対象ではなく、その前足と後足が大事」と中居氏側に通知していたのに、一方的に「性暴力」と断定したと指摘。その上で、「前提条件である調査対象を無断で途中変更しながら、十分な検証手続きも踏まなかったという事実は、自由心証を逸脱した『だまし討ち』に等しい」などと訴えている。

 女性の代理人弁護士は、公表された文書は、あくまで第三者委員会宛てのものであることから、「女性側としてはコメントする立場にはない」とした。

 その上で、文書の中で、女性との関係性やメールのやりとりの内容、さらに1月9日に中居氏が発表したコメントで、当時の中居氏の代理人と女性の代理人とのやりとりなどの経緯について言及されている部分については、「事実と異なるものであり、看過できないと考えている」と指摘。今回の文書公表の前に、中居氏の代理人から事実の確認のほか、メールなどの当時の証拠の提供を求められたことはないとも説明した。

 また、「報道機関に公表する文書において、あえて中居氏がこのような言及を行ったことは、女性に対するさらなる加害(二次加害)に他ならないと考えている」とコメントした。

 3月31日に第三者委が公表した調査報告書に対し、中居氏側は5月12日に性暴力の認定などを巡って反論。第三者委は22日付の文書で「中立性・公正性・公平性に欠ける部分はなかった」と説明したが、中居氏側は「釈明要求に全く答えていない」と主張していた。

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