ウクライナへの侵攻を続けるロシアのプーチン大統領と米国のトランプ米大統領が電話協議をした翌日の20日、ロシアの当局者や政治家からウクライナに対する強硬な発言が相次いだ。トランプ氏がロシアへの追加制裁に否定的な考えを示し、対ロ圧力に踏み出さないことから、ロシア側が一層強い姿勢に出ている形だ。
- プーチン氏に丸め込まれたトランプ氏 ロシア主導になりかねない覚書
国家安全保障会議副議長のメドベージェフ前大統領は20日、西部サンクトペテルブルクで講演。ロシアがウクライナに「交渉」を繰り返し呼びかけてきたとした上で、「キエフ(ウクライナの首都キーウ)の政権にはもう一つの道がある。無条件降伏への道だ」と語った。北大西洋条約機構(NATO)への加盟断念など、ロシアの意向に沿う形での交渉をウクライナが拒むなら、残された道は無条件降伏しかないと迫った格好だ。
外務省のザハロワ報道官も20日の記者会見で、ウクライナにとって「決断を下す重大な瞬間が近づいている」と主張。ウクライナの非武装化などを含むロシアの要求に対して「建設的な姿勢」を取るよう求めた。
背景にトランプ氏の「お墨付き」
ロシアが強気に出ているのは…