国連スペシャルデーの式典で、スピーチするアントニオ・グテーレス事務総長=2025年8月22日、大阪市此花区、小林一茂撮影

 大阪・関西万博で22日、国際連合のスペシャルデーがあった。大阪市此花区の会場では、国連の理念や活動を世界に伝える「国連ピース・メッセンジャー」を務めるチェリストのヨーヨー・マ氏らの映像も流された。

 今年は、国連が設立されて80周年の節目の年。公式式典に出席したアントニオ・グテーレス事務総長は、国連の意義について地雷対策や生物多様性、女性の権利、難民などに関わる条約や協定の多国間の協力システムを支えていると説明。「国際法の根幹であり続けている」と強調した。

 一方、グテーレス氏は、ウクライナ、ガザ、スーダンを例に国際的な規範が無視され、人道の原則が踏みにじられる現状があると懸念を表明。このほか権威主義の台頭や加速する気候危機などの世界的な課題に対し「人類は団結するときに最も強い」と述べ、分断ではなく結束を呼びかけた。

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