朝日新聞の単独インタビューに応じる不動産協会の吉田淳一理事長=2025年7月8日午後2時26分、東京都千代田区、木佐貫将司撮影

 今、東京は各地で大規模な再開発が進む。高層ビルやマンションが建てられる一方、建築費の高騰による計画見直しが相次いでいる。再開発が進んだ結果、東京の街が画一化してしまう懸念はないのか。都市開発やまちづくりの企業で構成される不動産協会の吉田淳一理事長(三菱地所会長)に聞いた。

 ――再開発の最大のメリットとは何でしょうか。

 東京に代表される日本の都市は、世界と比べて公共交通機関などが整備されており、清潔で、治安もいい。伝統や文化もあり、成熟した市場もある。ただ、都市インフラの老朽化や巨大地震の懸念、多様化するライフスタイルへの対応といった課題もあり、耐震や防火といった防災機能を高めるとともに、国際競争力を高める再開発は重要な意義があると思います。

 ――建設費高騰で各地の再開発が止まったり見直されたりしています。どう対処すべきでしょうか。

 色んな選択肢を考えないとい…

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