2024年の「今年の一皿」に選ばれた「うなぎ」=2024年12月3日、東京都千代田区、沼田千賀子撮影

 世相を反映し、今年を象徴する食を選ぶ「2024年 今年の一皿」に「うなぎ」が選ばれた。飲食店情報サイトを運営する「ぐるなび」が3日、発表した。

 ウナギの稚魚のシラスウナギは近年、漁獲量が減少。国や研究機関が完全養殖の実用化に向けて研究を進めている。そうした研究の進歩をはじめとしてウナギを後世に残す動きが活発になっていることや、専門店が増えて高級食材としての地位を保ちながらも気軽に食べられる機会が増えたこと、海外からの観光客にも人気であることを選んだ理由に挙げた。

 記者発表には研究者や専門店経営者も登壇した。

 近畿大学は昨秋、人工授精で生まれたニホンウナギに卵を産ませて孵化(ふか)した赤ちゃんを育てる「完全養殖」に大学として初めて成功したと発表。田中秀樹特任教授は「完全養殖は天然資源に影響を与えない持続可能なウナギ」といい、稚魚になるまでのエサの研究に力を入れるという。

 ウナギ業界では、ウナギに串…

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