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追悼式で黙禱(もくとう)をする参列者ら=2025年9月13日午後1時31分、新潟県佐渡市相川、山崎靖撮影
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 世界文化遺産「佐渡島(さど)の金山」の朝鮮半島出身者を含む全ての労働者のための追悼式が13日、新潟県佐渡市相川のあいかわ開発総合センターで開かれた。韓国政府は「追悼の辞」の内容に意見の隔たりがあるなどとして、昨年に続いて参加しなかった。

 追悼式は「『佐渡島の金山』を未来につなぐ会」(中野洸会長)などの市民団体、観光施設「史跡佐渡金山」を運営するゴールデン佐渡、県、市で構成する実行委員会が主催。外務省の岡野結城子・国際文化交流審議官や佐渡市の渡辺竜五市長、鈴木康之副知事ら72人が参加した。

 実行委員長の中野会長は開会の辞で「金山で懸命に働いた労働者の中には事故や病気で亡くなった方々もいたことをしっかりと心に止めなければならない。それら全ての労働者のご苦労の上に世界遺産登録はなされことを認識し、亡くなられた全ての方々に哀悼の意を表することが大切だ」と式の意義を述べた。

政府代表「朝鮮半島から来られた方多く」

 政府代表として出席した岡野審議官は追悼の辞で「明治以降も鉱山開発は続けられ、鉱山労働者の中には朝鮮半島から来られた多くの人々も含まれていた。戦争という特殊な社会状況下とはいえ、故郷から遠く離れた地で愛する家族のことを思いながら、危険で過酷な環境で労働に従事された。終戦まで故郷に戻れずこの地で亡くなった方々もいる」と朝鮮半島出身労働者について言及。そのうえで「先人たちの歴史を未来に継承していくとの誓いを改めて申し上げたい」と話した。

 花角英世知事の言葉を代読し…

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