米ウィスコンシン州ミルウォーキーで2024年7月18日、共和党全国大会での演説を終えたトランプ前大統領=ロイター

 米大統領選で2回目の当選を目指すトランプ前大統領は18日、共和党全国大会で、大統領候補の指名受諾演説を行った。慶応大学の渡辺靖教授(現代アメリカ論)は、共和党の「革命」とも呼べる変化があった、と分析する。

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 トランプ氏の岩盤支持層ではなく、共和党内の穏健派や無党派層を取り込もうとする意図が明確に表れた演説だった。

 演説冒頭ではトランプ氏が銃撃された13日の事件を感傷的に回顧した。人間味が感じられる語りで団結を訴える一方、全体としてバイデン大統領らに対する名指しの批判は抑制的だった。

 個別の政策の訴えは、従来トランプ氏が掲げてきた通りの内容だが、濃淡をつけて言及していた。多くの有権者の関心事であるインフレや不法移民の対策を強調する一方、人工妊娠中絶問題などの無党派層を遠ざけるおそれがある論点は避けていたようだ。

 団結を打ち出したトランプ氏…

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