幼稚園教諭として8年、保育士として10年働いてきたアミンさん(38)。
ピアノが弾けて、絵も得意、子どものことも好き。
「そんな私にピッタリだ!」と、この仕事を選んだ。
実際に働いてみると、日々の成長を間近で見られたり、行事を通して成功を喜び合ったりで、やりがいを感じた。
子どもたちから教わることも多く、一緒に成長している感覚もある。
もちろん、大変なこともたくさんある。
とにかく仕事量が多く、残業や仕事を持ち帰るのは当たり前。
腰痛や肩こりなど、身体的な疲労も蓄積していく。
保護者と関係を築くのは苦手ではないが、保育中のケガを報告する時などは毎回緊張する。
自宅に戻れば2児の母
職場では子どもたちを預かる保育士だが、自宅に戻れば2児の母。
自らの育児を通じて知ったのが、「育児と保育の大変さはまったく別物」ということだ。
当初は「赤ちゃんの扱いには慣れているから大丈夫だろう」と思っていた。
周囲からも「保育士さんなら大丈夫ですね」と、よく声をかけられた。
今になって思うが、この言葉は「呪い」のようなものだった。
仕事に対するリスペクトが感じられて、少し誇らしい気持ちにもなった。
だが同時に、自分自身に「保育士なんだから育児もうまくできて当然」とすり込んでいたのだと思う。
悩んでいるなんて言えないし、育児を楽しんでいる自分でなきゃいけない、と思い込んでいた。
保育と育児の大きな違いは…