富士山からまちに下ろして越冬させたミツバチの巣箱を世話する勝俣俊二さん。昨秋、スズメバチに襲われ1箱だけ残った=2025年4月5日、山梨県富士吉田市内、豊平森撮影

一般社団法人「カノエサル」理事 勝俣俊二さん(41)

 富士山の山梨県側のふもとと5合目を結ぶ有料道路「富士スバルライン」が1964年に開通して60年余り。以来、吉田口登山道をふもとから登る人は激減した。

 山梨県富士吉田市出身で高校まで地元で過ごした。都内の大学を卒業後、上海のヘアサロンで数年働き、神奈川県秦野市でネット直販の自転車会社を起業。2016年にUターンして宿泊業を始めたが、コロナ禍で暇になって考えた。

 「自分はこのまちをどうしたいのか。何を売りたいのか」

忘れられていた歴史

 かつて登山者でにぎわった吉…

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