「被爆80年企画展 ヒロシマ1945」を視察したノルウェー・ノーベル委員会のフリドネス委員長=2025年7月28日、東京都写真美術館、上地一姫撮影

 来日中のノルウェー・ノーベル委員会のヨルゲン・ワトネ・フリドネス委員長が28日、東京都写真美術館(東京都目黒区)で開催中の写真展「被爆80年企画展 ヒロシマ1945」を視察した。

 写真展は、資料の保存や活用に深く関わってきた中国、朝日、毎日の3新聞社と中国放送、共同通信社が主催。広島市民や報道機関の写真記者、写真家らが撮影した原爆投下直後の広島での記録写真162点と映像2点が公開されている。

 フリドネス委員長は展示を見て、「どのように写真が報道に使われたのか」などと質問。中国新聞社の金崎由美ヒロシマ平和メディアセンター長が、戦時中の報道機関は政府や軍部の統制下にあったことや、降伏後は連合国軍総司令部(GHQ)によって原爆報道が規制された経緯などを説明した。

 フリドネス委員長は視察後、記者団に「写真は、核兵器が人々の生活や命、未来に与える影響まで物語り、力強い証言そのものになっている」と感想を述べた。

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