アレルギー専門医の清水園子さん=本人提供

フォーラム ペットと災害⑧

 ペットを伴う避難についてはしばしば、動物アレルギーの問題が指摘されます。アレルギー専門医の清水園子さんに、その実態を尋ねました。

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軽症「圧倒的に多い」、かまれれば重症化リスクも

 毛がはえている動物であれば何でも、たとえば鱗粉(りんぷん)をまとうチョウやガでも、動物アレルギーを引き起こします。アレルゲン(アレルギーの原因物質)となる動物の皮脂やフケ、唾液(だえき)などが付着した毛が抜けて漂い、人に触れることで、動物アレルギーは起きます。

 どの動物に反応するかは人それぞれで、犬でアレルギー反応が出ても猫では大丈夫という人もいれば、逆の人もいます。血液検査をすれば、自分がどの動物に反応するのか、わかります。

 症状は基本的に花粉症と同じで、くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどです。ただ動物のアレルゲンは花粉に比べて粒子が小さく、ハウスダストなどと同じくらいのサイズ。顔を近づけるなどして強く吸い込めば気道まで達する可能性があり、ぜんそくの持病がある人などは発作が出るかも知れません。

 動物アレルギーがほかのアレ…

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