日米豪比4カ国の防衛相は2日(日本時間3日)、米ハワイで会談し、初の共同発表を出した。南シナ海で続く中国によるフィリピン船舶への妨害行為に「深刻な懸念」を表明。対中牽制(けんせい)を念頭に、4カ国で安全保障協力をさらに進める方針を確認した。
会談には、木原稔防衛相、米国のオースティン国防長官、豪州のマールズ国防相、フィリピンのテオドロ国防相が出席した。4大臣は会談後の共同発表で、南シナ海での中国の妨害行為を「危険で不安定化をもたらす」と非難したうえで、「国際法の尊重の重要性」を強調。また、4カ国での防衛協力が「これまでになく強力」になっているとの認識を確認し、共同訓練など協力活動や能力構築支援の強化について明記した。
共同会見で木原氏は「国際社会に4カ国の連帯を示すことができた」と強調した。多国間連携の枠組み作りに力を入れるバイデン政権は、4月中旬にワシントンで初の日米比首脳会談を開催。今回の防衛相会談は、これに豪州が加わった形だ。
同日の日米豪防衛相会談では…