宮崎県中央部にある川南町で議会(定数13)の解散の是非を問う住民投票が2月9日、投開票される。新たな中学校整備計画をめぐり、2023年4月の町長選と町議選は町を二分した。その対立が続く議会を解散して出直すのか、いまの議会の継続を選ぶのか。約1万2千人の有権者の判断が注目される。
地方自治法に基づいた解散請求(リコール)で行われる。請求の代表者は元副町長で畜産農家の押川義光さん(65)。昨秋、JAや町商工会、町漁協などが協力して署名を集め、有効署名は請求に必要な有権者の3分の1を約1千人超える数に達した。
川南町は青森県十和田市、福島県矢吹町と並ぶ三大開拓地のひとつだ。戦後、旧軍用地の開放によって多くの人が入植した。町史には「入植者の出身地は全国の都道府県に及んで、『川南合衆国』と呼ばれるにふさわしい状況であった」と記されている。
町には二つの中学校がある…