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長嶋茂雄さんが松井秀喜さんに送った色紙と、松井さんの父昌雄さん=2025年6月4日、石川県能美市の松井秀喜ベースボールミュージアム、土井良典撮影
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 「秀喜をよく見つけてくださった」。3日に89歳で亡くなった長嶋茂雄さんは読売巨人軍の監督として多くの選手を育成した。その中でも特に松井秀喜さん(50)の成長に大きな影響を与えた。松井さんの父、昌雄さん(83)は「息子は長嶋さんに出会わなければ別の人生を歩んでいた。今日の松井秀喜が存在するのは、すべて、長嶋さんのお力です」と話した。

 4日、松井さんのゆかりの品を一堂に集めた石川県能美市の「松井秀喜ベースボールミュージアム」の館長、昌雄さんを訪ねた。

 松井さんは高校時代から注目を浴び、1992年のプロ野球ドラフト会議で巨人の監督だった長嶋さんが抽選で松井さんの入団交渉権を引き当てた。これがプロ野球選手としての第一歩となり、後に日本一やメジャーリーグでの活躍につながった。

 「松井君 君は巨人の星だ ともに汗を流し王国を作ろう。熱い期待を込めて待っている」

 もともと阪神ファンだった松井家に、長嶋さんから贈られた色紙は今では一家の宝物になっている。

 昌雄さんは言う。「指名されたけど、まだ(巨人に)入るかわからないなかでのラブコールです。長嶋さんの目には秀喜と王国をつくる未来がしっかり見えていたのでしょう」

 昌雄さんは「思い返すと、秀喜が生まれた年(1974年)に長嶋さんが引退していますから。2人には目に見えない、えにしがあったのだろう」とも話す。

 長嶋さんと会った回数は多く…

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