鈴木馨祐法相(左)に提言を出した笹川陽平・日本財団会長(左から2人目)ら=2025年1月23日、法務省、金子元希撮影

 「塀のない」新たな形の刑務所を求める提言が23日、鈴木馨祐法相に提出された。受刑者が一般社会とできるだけ隔たりのない環境で過ごすことで、スムーズな社会復帰、再犯防止が期待されている。

 提出された日本財団の提言によると、モデルとしての設置を求める「塀のない」刑務所は、①社会に開かれている②地域から様々な支援を受ける③懲役刑と禁錮刑が今年6月に拘禁刑に統一されることを踏まえ、新たな教育や指導に取り組むことなどをポイントにしている。

 受刑者は日常的に塀のない施設で暮らし、民間の職場に通う。対象者は社会復帰の意欲があるといった基準から選ばれ、自立した生活をめざす。

 提言を提出した笹川陽平会長は「ヨーロッパでは、実生活に近いところで生活する開放型の刑務所の実績がある。一日も早く開放型刑務所を作ることにより、再チャレンジができるようにしたい」と述べた。応じた鈴木法相は「再犯防止のためにきちんとした形で進めていきたい」と話した。

社会にソフトランディングさせるには

 こうした新たな刑務所を設け…

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