大曲の花火を主催する斎藤靖・実行委員長(右)ら=2025年6月23日午後3時31分、秋田県大仙市、室矢英樹撮影

 大曲の花火実行委員会は23日、日本一の花火師を決める「第97回全国花火競技大会」の概要を発表した。12都県から28社の花火師が出場し、珠玉の1万8千発を打ち上げる。

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 大会は、秋田県大仙市の雄物川河畔で8月30日に開催。斎藤靖実行委員長は記者会見で「平和と希望がテーマ。祈りの花火を打ち上げたい」と説明した。

 「昼花火」の部は午後5時10分、「夜花火」の部は同6時50分に始まる。昼花火は煙で夕空に色模様を描く競技で、夜花火は10号玉の芯入割物と自由玉、大曲発祥の創造花火の3競技。最高得点の業者に内閣総理大臣賞が贈られる。

 昨夏の第96回大会は地元の小松煙火工業が11年ぶり2回目の内閣総理大臣賞を獲得し、連覇に期待がかかる。花火界の「横綱」と称される野村花火工業(茨城県)は前人未到の10回目のVをめざす。

 夜花火の開始前にドローンショーを開催。競技の合間に速射連発のスターマインが8回披露される。コミュニティーラジオ「FMはなび」が中継する。

 10万人分の有料観覧席は8割超が販売済み。第1次ネット販売では最高額6万円のチケットが1分で完売した。市民向けの直接販売は7月6日午前7時から受け付ける。残席がある場合、7月22日午前10時から第2次のネット販売をする。今大会は花火師のトレーディングカード(税込み1千円)など新しい公式グッズも用意する。

 チケットの問い合わせは大曲商工会議所(0187・88・8073)へ。

「現代の名工」のメッセージとは

 大曲の花火のハイライト「大会提供花火」は、秋田県大仙市の「北日本花火興業」社長の今野義和さん(61)が演出を手がける。「火薬は武器ではなく、平和のために」――。紛争がやまない世界に向け、祈りの花火を打ち上げる。

 今野さんは2024年、花火…

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