3日に投開票された韓国大統領選で当選が確実になった、進歩(革新)系最大野党・共に民主党の李在明(イジェミョン)前代表(60)が4日未明、ソウル市内で演説した。「大統領の責任は国民を統合させることだ」などと述べ、韓国で深まる政治や社会の分断の克服に向けて決意を示した。
李氏は国会に近い広場に集まった聴衆に向かって「みなさんが私に期待して任せてくれた使命をひとときも忘れず、必ず履行する」と述べた。
非常戒厳を出した尹錫悦前(ユンソンニョル)大統領の弾劾(だんがい)・罷免(ひめん)を受けた大統領選に臨んだ李氏は、最初の使命として「内乱の克服」を挙げ、「軍事クーデターをなくし、民主主義を回復し、国民が主権者として尊重される世界をつくる」などと訴えた。また、民生の回復や朝鮮半島の平和と安定にも努めるとした。
そのうえで「嫌悪と対決を超え、協力しながら生きていく共同体をつくる」とし、「国民を大きく統合させる大統領の責任を決して忘れない」などと述べた。
一方、尹政権を支えた保守系与党・国民の力から立候補した金文洙(キムムンス)前雇用労働相(73)は4日未明に記者会見し、「国民の選択を謙虚に受け入れる」と述べて敗北を認めた。